愛犬との生活はとっても幸せですよね。愛犬との生活は、どうしても犬中心になってしまうのですが、それでもお世話をすることで、それに応えてくれる愛犬の姿を見ると、より幸せを感じますよね。
ただ、やはり犬たちは言葉を話しませんので、どうしても全てを理解するとができませんので、不安やお悩みも尽きないものです。
そんな飼い主さんたちと私たちはずっと寄り添って来ました。
「無駄吠えをしてしまう」、「お散歩の時のひっぱりが止まらない」、「子犬にどう接すれば良いの」といった代表的な問題に数多く対応して来ました。
20年前までは、何ヶ月も犬をお預りして、いわゆる「訓練スタイル」でトレーニングするのが主流でしたが、訓練士の言うことは聞くけど、家に戻ってきたら飼い主の言うは聞いてくれないなんてことが多かったのです。
しかし、最近では飼い主さんの言うことを聞くようにするために、飼い主さん自身もトレーナーからやり方を教わり、練習することが重視されてきています。
10年くらい前に、『オペラント条件付け』というイルカのトレーニングを応用した理論が、犬のトレーニングの世界にも入ってきて、「こういう場合はこうする」という対処療法的な解決法で、誰にでも実践できるようになってきました。
このトレーニング方法は、非常に理論的でやり方さえ分かれば、誰でも出来るので画期的な方法で、かつ犬に負担をかけないので、アメリカをはじめ日本でも浸透してきた技術で、効果の高い方法です。しかし、それでも問題行動が解決する場合と解決しない場合があるのです。
それぞれの問題行動に対して、解決法のマニュアルがあるというのは、教える側にとっても、教わる飼い主さんにとっても、分かりやすいのです。
またその過程で、どこまで上手くいって、どこから上手くいかなくなったかを後から分析しやすいので、治ったのか治らなかったのかという二択で判断することがないので、全てが無駄にならず、常に進化し続けることができます。
しかし、一方で、非常に理論的であるが故に、「積み重ねる行動によって、その問題が解決する」という前提があるので、犬がどんな感情であっても同じようなアプローチになってしまうのです。
もちろん全く感情を無視してしまうわけではないのですが、行動の方を重視してしまう傾向があります。そうすると犬の嫌だという感情が強くなりすぎてしまうと行動での抑制が効かなくなり、どんどん問題行動がひどくなってしまうこともあるのです。これを鋭敏化と言います。
犬も、「感情の動物」です。
『オペラント条件付け』に対して、『古典的条件付け』というアプローチがあります。梅干しを頭で想像すると、よだれが出てきてしまうことってありませんか?これが、「古典的条件付け」です。
この方法を利用して直接犬の感情にアクセスして、感情そのものを変えてしまおうというアプローチも出てきました。また犬の自然な行動から感情を読み解く方法も確立されてきました。
この自然な行動を「ボディーランゲージ」や「カーミングシグナル」と言います。このように感情の力を重視して、感情から問題行動を解決していこうというアプローチが、アメリカでは現在進行形で進化しています。
それだけではありません。人もまた感情の動物です。
犬と接する時いつも同じ感情ではありませんし、家族といえどもの犬と接するときにみんな同じ気持ちではないのです。同じ犬でも接する人によって犬の行動が変わることはあなたも経験していると思います。私たちが人の感情を重視し始めたきっかけは作業犬の育成に携わった時でした。私たちは家庭犬だけでなく作業犬を育成し、そのハンドラーを指導する事があります。
同じ指導方法、同じ犬、同じ高い能力をもつ人にもかかわらず訓練の結果が全く違うものになったのです。その時は何が原因かわからず相当悩みましたが、今はその原因がわかります。
その原因は・・・「人(飼い主)の感情」が違ったのです。
これまでの経験から、私たちはトレーニングに「人の心理学」の要素も積極的に取り入れてきました。犬と接する時の人の感情を把握すると、人の感情で犬の行動が明らかに変わると分かってきたのです。
同じ状況や環境でも、犬に対応する人によって感情は変わります。感情は無意識の潜在意識にも影響しているので、簡単には変わりません。そのままの感情に意識を向けるだけでもいろんな効果があります。
これを『マインドフルネス』と言います。
犬の問題行動も表面の行動だけでは解決できないこともあるので、感情にもアプローチして解決の糸口を探る。人の感情も理屈では変えることはできないので、心の無意識の部分に届くようにアプローチする。犬も人も感情があるのでこの部分は共通するものも多くあるのです。
犬の訓練に人の心理学の要素を取り入れてみると、思わぬ良い効果がありました。人間関係の改善です。
上司と部下の関係、スタッフ同士の関係、お客様との関係など、無意識に影響を受けていた自分の感情を意識することで、人間関係に少しずつ良い影響が出てきたのです。
よく考えてみると犬にいうことを聞いて欲しい時に、命令をする、あめ(ご褒美)とムチ(罰)を使う、理論で効率よく動くよう仕向ける、自分で考える言われたことだけやる習慣を身につける、みんな同じ枠の中に収めようとするなどのやり方は、人との関係性を良くする際に使う方法でもあります。
愛犬との関係を入口に、感情や心理学を学ぶことで、愛犬との関係だけでなく、職場や夫婦関係、子供との関係にも良い影響が出ることでしょう。
子犬を飼い始めるたら、『パピーパーティー』に参加する良いと言います。なぜでしょう?
それは、子犬を他の犬や人間に触れされることで社会性が生まれ、問題行動を未然に防ぐことが一般的に知られているためです。
しかし、まだパピーパーティーという言葉が浸透していない時代には、問題行動が出てから問題を治していくのが当たり前でした。
その頃の問題行動は今よりももっと深刻で、「咬む」という問題行動にしても救急車を呼ぶような事態になったり、無駄吠えも警察を呼ぶような大ごとになっており、トレーニングも非常に負担のかかるものでした。
それを考えると、今、パピーパーティーへの参加が当たり前になり、社会性の不足から来る深刻な問題が減ったことは、日本の犬文化が向上したとも言えると思います。
私たちは、感情や心の視点をEQ(心の知能指数)とし、理論的でマニュアル的な技術的アプローチをIQ(知能指数)として、犬の訓練の視点から分かりやすく、飼い主のみなさんにお届けしたいと思いました。
【EQ:心の知能指数 共感力や感情をコントロールできる力】
【IQ:知能指数 学習能力や応用力といった知識の力】
従来のIQだけでも効果は薄くなりますが、EQだけでも結果にはつながりません。そのバランスが大切になります。
愛犬のEQ/IQ、飼い主さん自身のEQ/IQを知ることが、良い関係を築くために必要になります。
心理学的なアプローチや感情のことを学ぶことで、パピーパーティーのように問題を未然に防ぐことができるようになります。
さらに、愛犬との関係を学んだことが、そのまま日常の職場、夫婦関係、子供との関係といった人間関係にも良い影響が出ることが分かっています。
ドッグトレーニングの先進国のアメリカでは、この心理学からのアプローチするトレーニングがすでに始まっていますので、すぐに日本でも当たり前になる日が来ると思います。
大好きな犬のことを深く学ぶことで、犬の心がわかり、人の心が深く共感できるようになる。あなたもその仲間に加わり愛犬との生活を豊かなものにしてみませんか?
犬のがっこう ECO-LEでは、この「犬のEQ/IQ」をこれまでの経験と知識、そして学問としてのEQ/IQを整理し、愛犬とのより良い関係を築くための「犬と人のEQ/IQ」プログラムにまとめました。全12回のクラスを、オンライン(Zoomなど)で、自宅にいながら学ぶことができます。
1回目:従来のしつけがうまくいかない理由
2回目:愛犬のことが理解できるようになる性格診断
3回目:犬の学びから人間関係をよくする方法
4回目:自信が持てるようになるフォーカスの力を見つける
5回目:ネガティブな強いパワーをクリーンに変換する
6回目:望む未来を手に入れる方法
7回目:一瞬で作れる、愛犬との理想の関係
8回目:愛犬の困ったを簡単に取り除く
9回目:達人に見えている世界を手に入れる
10回目 感情(EQ)を取り入れた愛犬と理想の生活
11回目 共感力(EQ)を高め、引き出し(IQ)を増やす方法
12回目 人と犬のIQ・EQを生かす
「犬と人のEQ/IQ」レッスンは、6ヶ月間のコースになります。
第一期:2022年8月7日(日)〜2023年1月29日(日)毎月2回(隔週の日曜日)
98,000円(税込)
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